「ナルトはっ、私のなんだから――っ!!!!」
雲一つない青空の下で、その声は木の葉の里中に響き渡った。
エコーが消えた頃に、叫んだ当の本人は満足げな顔で後ろを振り返った。
少しだけ頬を赤らめながらも、挑むように真っ直ぐ見つめてくる翡翠の瞳に、視線を絡め取られる。
「好きよ、ナルト。貴方を幸せにしてあげたいの」
私の一生をかけて。
少しの惑いもなく言い切るサクラに、へにゃりと口元は情けなく緩む。
カッコよすぎ。
そう零して、彼女が差し出した手に自分の手を重ねる。
「サクラちゃんも、一緒に幸せにならなくちゃだめだからね」
その手を引いて、柔らかな身体を腕の中に閉じ込めた。
「つーか、幸せにするから」
抱きしめる腕に力を込める。
くすっと笑う声がして、背中に細い腕が回った。
「愛してるよ、サクラちゃん」